今回は浄化槽管理士が日々直面する、錆やゴミにより取り扱いが困難な重い鉄製マンホールのナットメンテナンス方法について解説します。
マンホールは安全性を保つための必要な耐荷重性を持っていますが、機能を維持するためにマンホールナットのメンテナンスが必要です。
メンテナンス前後のマンホールナットを比較
上の写真はナットを磨く前の状態であり、下の写真は軽く磨いた後のナットの状態です。
一目瞭然で下のナットが綺麗ですね。
上の状態で長期間ナットを締め続けてしまうと、ネジ山が損傷してしまったり、ナットが締まらなくなる可能性があります。
潤滑油とワイヤーブラシでナットを蘇らせる
CR-Cメンテナンスには、アンギラスやワイヤーブラシが使用します。
使用する潤滑油やブラシの種類に制限はありません。アンギラスを選ぶ理由はナットを挟んで磨きやすいという個人的な好みに基づくものです。
写真のようにナットを挟み潤滑油を吹きかけながらナットの溝を磨いていきます。
ナットを磨くと、磨いた後はきれいになります。時間が限られている方でも、基本的なメンテナンスであれば多くの人が実施可能です。
まだまだお時間あるよって方は是非読み進めてください。
ダイスとダイスハンドルの使用方法
ダイスをハンドルに固定します。
ダイスの上部には凹みがあり、凹みをダイスハンドルのネジが収まるように合わせます。
このように上からマイナスドライバーで締めるとダイスが固定されます。
インパクトドライバーを使用、または手動でゆっくりとネジを締めることにより、ネジの溝を清掃できます。
写真から清掃によって汚れが取り除かれたことが確認できます。ネジの溝にはサビや砂利がよく入り込みます。
汚れていたナットをウエスで拭き取ると、、、
いかがでしょうか?とても綺麗になりました。
ナットのネジの溝の清掃はこれで完了です。慣れれば作業は約5分程度。
もう少々お付き合いください!
プロが教える!マンホール溝の効果的な清掃方法
溝に潤滑油を吹きかけます。
使用する道具はコチラ。タップとインパクトに装着可能なドリルチャックです。
潤滑油を吹き付けながら、ゆっくりと締めていくとスムーズに入っていきます。
勢いよく回すとネジが折れる可能性があるため、ゆっくりと締めることがポイントです。
グリスをネジの溝やマンホール側の溝にたっぷり塗布します。グリスは潤滑性やサビ防止の役割があります。
ルーツブロワーやロータリーブロワーなどのメンテナンスでも頻繁に使用できるので、常に準備しておくことをおすすめします。
これで作業終了です。
まとめ
全ての現場でこの清掃作業を実施するのは現実的ではありません。
時間がある時やネジの締まりが悪いと感じた時に行うことで、ネジや溝の寿命が延びます。頭の片隅に置いておきましょう。
するするとネジが通り気持ちがいいですよ~