ブロワーが動いていなとさまざまな問題が起きる⁉︎
この記事で解決できるお悩み
- ブロワーってどんな役割があるの?
- ブロワーが止まるとどうなる?
- 止まっている時の改善、対処方法解説!
この記事を見ている方のほとんどが、ブロワーが止まっている、動いていない、故障していると業者の方に言われた方だと思います。
早速結論ですが、ブロワーが止まってしまうと以下の原因に繋がります。
- ニオイが発生する
- 浄化槽の機能低下
- 汚水を浄化できない
- 詰まりの原因になる
- 環境に悪影響
浄化槽にとって「ブロワーは心臓であり血液」です。
ブロワーが停止してしまうと浄化槽は一切の機能を果たせなくなり、汚物を溜めるただの大きなタンクと化します。
ブロワーが「故障、停止している場合はなるだけ早く修理or交換」をしましょう。
下の動画では、ブロワーが止まった状態の槽内を解説しています。動画で見たい方はご視聴ください。
※閲覧注意です。
ブロワーはいつか必ず壊れる

ブロワーとはあまり馴染みがないと思いますが機械なので壊れます。
なんで管理しているのに壊れるの?
主に、内部部品のダイヤフラムという弁が劣化し故障します。基本的に24時間稼働しているモノなので仕方ありません。
なんで管理しているのに壊れたの?壊れるの?と思う方もいると思いますが、いつか必ず壊れるのでブロワーは消耗品として考えておきましょう。
こればかりはどんな機械にもいえることで仕方ないのですが、固体差の違いにより当たり外れもあります。持たないモノだと1〜3年、持つモノだと10〜20年とさまざまです。
平均すると8年程だと思います。
ブロワーは微生物に酸素を送っている

皆さん、浄化槽ってどのような仕組みで汚水を処理しているか知っていますか?
実は、「微生物が汚水を分解し、キレイな水に処理」してくれているんです。
先ほどブロワーは浄化槽の心臓部分といった理由ですが、微生物も当然「生き物なので酸素が必要」となります。
ブロワーが止まってしまうと、処理をしている微生物に酸素が行き渡らなくなり、活性化が弱まり最終的に死滅してしまいます。
微生物が死滅すると「悪臭が発生」します。
お客様から最も多い相談がニオイの問題となっております。
ブロワーには移送、返送、循環の役割がある

また、上記でブロワーは血液といった理由ですが、「人間の体と同じで移送管や、返送管に常時空気を送り循環」し続けています。
槽内にはさまざまな役割の配管が通っていて、汚泥の移送や汚泥の返送をブロワーからのエアー量によって調整しています。
ブロワーが止まると全ての機能が停止するため、浄化槽の役割を果たせなくなります。
最悪の場合、槽内の水を排出できなくなるため、家中の排水の流れが悪くなり詰まる可能性もあります。
ブロワーが停止すると汚水処理できない

上記で、微生物が死滅するとニオイが発生するというお話をしましたが、処理水にも影響がでます。
微生物には2種類あります。「好気性微生物と嫌気性微生物」がいます。
下の図を見てもらいたいのですが、家庭で使用した生活排水は最初に液体と固体に分けられます。左から1槽、2槽、3槽と処理しながら右に流れていきます。

1槽、2槽には「空気が嫌い、空気が無くても生きられる嫌気性微生物」が住んでおり、汚水を分解しています。
3槽では、嫌気性微生物が分解した汚水をさらに「空気が好き、空気が必要な好気性微生物」が汚水を分解する槽となっています。
つまり何が言いたいかというと、ブロワーが止まってしまうと槽内の構造が変わってしまい汚水を処理することができなくなります。
処理できないということは、「汚水のまま側溝や河川に流れてしまう」ということです。
話が少し飛躍しますが、自分の家だしブロワーが止まっていても平気、という考えの方が一人でもいると、水質汚染となりニオイの原因、生き物、環境に悪影響が出てしまいます。
ブロワーが止まっている時の対応手順

ブロワーが止まっている時の対処方法は以下の3つになります。
- 予備のブロワーを取り付ける
- ネットで購入する
- 管理会社に修理or新規交換してもらう
ブロワーが止まると高確率でニオイが発生します。近所の方の迷惑になっていないかな?など不安に思うお客様も多くいます。
近所迷惑になっていないかな〜
この期間をなるだけ減らすため、管理会社に予備のブロワーを取り付けてもらいましょう。
ブロワーはネットでも購入できる
ブロワーが故障していて、お客様に見積もりをするとこのように言われることがあります。
高い!ネットだと〇〇円なのに
これには理由があり、取引先からの仕入れ値がネットの価格より高いことや、「取り付け、撤去、処分費、その後の補償」などが見積もりの金額に含まれています。
とはいってもネットより高いことは確かで、自分で新規交換or修理ができる方は費用を抑えることができるので、ご自身で交換してみるのもありだと思います。
取り付けに自信のない方は、ネットで購入し業者の方に取り付けてもらう方法などもあるので、管理会社に相談してみるのもいいですね。
管理会社に修理、新規交換を依頼する
結論、お金をお支払いしプロに任せするということです。
ブロワーは修理をすることも可能です。費用は新規交換と比べるとだいぶお安くなります。初心者の方には修理できるモノか修理不可なのかの見分けが難しいと思います。
私の動画でも解説しているので、興味ある方はぜひ参考にしてみて下さい。
上記でも解説した通りネットでの購入より費用はかかってしまいますが、「取り付け、撤去、後々のサポートが手厚い」ところはメリットと言えます。
ブロワー交換時、強いニオイが発生する
ブロワー交換時は強いニオイが1日〜2日発生します。
理由は、死滅した微生物が撹拌されニオイが巻き上げられるからです。微生物が元気な状態に戻るまで少し時間がかかるというわけです。
この時に「シーディング剤を併用すると微生物の活性化を促すことや、脱臭すること」も可能なためおすすめです。使用方法はとても簡単で、シーディング剤をトイレに流すだけでOK。

1〜2日もニオイがでるのは嫌だという方には、浄化槽清掃が効果的です。
清掃とはバキュームカーで汚泥を引き抜き清掃することです。
ただ、清掃費用が余分にかかってしまうため、清掃時期が同時期の場合のおすすめ方法になります。
まとめ

ブロワーは浄化槽にとってものすごく重要です。美容師がハサミを使用するくらい大事です。
ブロワーが止まると起こる問題
・ニオイの発生
・浄化槽の機能低下
・排水不良による詰まり
・処理水質の悪化
・環境に悪影響
・槽内の故障
上記の問題が起こります。ほっとくと何一ついいことはありません。
自分で発見、もしくは管理会社、法定検査の指摘でブロワーが止まっていることに気付いた場合は、なるだけ早く対応することで上記の被害を最小限で抑えることができます。
未来の子供達や未来の環境のことを考え一人一人が意識することがとても重要です。