結論以下の3機種です!
ブロワー選びで迷っている方はこちらの3機種をおすすめします。
■ フジクリーン
EcoMac40~100ℓ

■ 日東工器
メドーLA40~100ℓ

■ 安永
AP-40~100ℓ
ブロワーとは「微生物に酸素を送るための機械」で、浄化槽には必須の機械になります。
わたしは、「10年以上浄化槽管理」の業務に携わっていて毎日15台ほどのブロワーを現場で見ています。
その中でこのブロワーは壊れやすい、このブロワーはコスパ悪いなど、色々なことを加味し今回自信を持っておすすめの3機種を選びました!
本記事では、厳選した3種類のブロワーのメリット、デメリットを解説しています。
最後まで読むと、あなたに合ったブロワーが必ず見つかります。
▼なぜ1口、2口のブロワーがあるのか?理由が分かる詳細記事はこちら
ブロワーは365日、24時間運転しているので、必ず省エネのブロワーを選んで下さい。
今回紹介するブロワーは全て「省エネタイプ」となっています。
3機種の「電気代を安い順」に並べてみました。
※全て「風量40ℓ」で計算しています。風量は本体に表記されているので、現在使用しているブロワーを確認してみて下さい。
1. AP-40 27W 24時間で17.50円
2. LA-40 29.5W 24時間で19.12円
3. EcoMac40 32W 24時間で20.74円
第1位フジクリーンEcoMac40~100ℓ

メリット
■ 静音
■ 修理が簡単
■ メンテナンスが楽
■ フィルター強度あり
こちらのフジクリーンEcoMacを、なぜ1位に選んだのかというと「管理のしやすさやフィルターの強度が決め手」です。
このブロワーが圧倒的におすすめ!
ブロワーには「必ずフィルター」があります。
何のためにフィルターがあるかというと「ゴミやホコリをキャッチ」し、本体内部や配管にホコリが溜まらないようにする役割があります。
本体内部にホコリやゴミが溜まってしまうと、熱がこもってしまいブロワーに負荷がかかってしまいます。
配管にホコリが入ってしまうと、配管の詰まりやブロワーの風量が弱くなってしまいます。
また、風量が弱くなると槽内にいる微生物に酸素を供給できなくなります。汚水の処理が追いつかなくなってしまい、ニオイや水質悪化の原因に繋がります。
下の動画ではホコリが詰まった時の対処方法を解説しています。
ブロワーにとってフィルターはとても大事な役割があり強度も重要ということです。
なぜブロワーが必要?と思われた方はこちらで詳しく解説しています。

保守点検の際にフィルター清掃をおこなっています。
フジクリーンブロワーはドライバーいらずで、「フィルターカバーが開閉可能」なので、とても楽にメンテナンスができます。
あとで紹介する2機種は、フィルター清掃をおこなう際にドライバーが必要です。
フィルターも丈夫で長持ち!
デメリット!ボディが剥げてくる

デメリット
■ ボディが剥げる
■ 見た目が悪くなる可能性がある
設置場所、設置状態、長年使用していると外側のボディがボロボロ剥げてくることがあります。
ボディが剥げるだけで「吐出する空気には影響」ありません。
写真のように剥げてくるので、見た目を気にされる方は通気性のよいところに設置し、カバーをすると剥げずに長持ちします。

満足度 | |
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フィルター強度 | |
価格 | |
耐久性 |

第2位日東工器LA-40~100ℓ

メリット
■ 唯一無二のピストン式
■ 故障しづらい仕様
■ フィルター強度あり
他の2機種と大きく違うところは「唯一無二のピストン式ブロワー」ということです。
メドーブロワーは他とは構造が異なっており、リニア駆動フリーピストン方式により高耐久に作られています。
簡単に説明すると他のブロワーよりも「壊れにくいタイプ」となっています。
(※絶対に壊れないとかではありません)
他の2機種は消耗部品がダイヤフラムといってゴムで作られています。
気温や天候、内部の熱によりいつか必ず劣化し故障します。
フィルターを清掃する際にドライバーは必要ですが、ホコリやゴミをキャッチするフィルターも丈夫に作られています。
デメリット!故障した際に余計な出費がかかる

デメリット
■ まれに異音がする
■ ピストンの芯がズレると修理費がかかる

写真は新品のピストン部品です。
矢印の部分が擦れている場合、本体の芯がズレているため交換できません。
厳密にいうと修理をすることは可能なのですが、特殊な道具を使用するため余計な費用がかかってしまいます。
故障した場合は基本的に新規交換をおすすめします。
設置する際は必ず、平行な場所に設置してください。ピストンがズレる原因に繋がります。
下の動画では芯調整をおこなっています。興味ある方はご覧下さい。
まれに、古くなり壊れかけると「異音」がでることがあります。
異音についてですが、書斎や寝室近くにブロワーが設置されている方からの報告が多い印象です。
音というのは気になる方はすごく気になると思うので、そちらはデメリットですね。
下の動画では、「異音がある場合のメドーブロワー」を騒音計で測定しているので、どれほどの音なのかを参考にしてみて下さい。
デシベルについては下記の記事を参考にしてみて下さい。

満足度 | |
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フィルター強度 | |
耐久性 | |
価格 |

第3位安永AP-40~100ℓ

メリット
■ オシャレ
■ 本体価格が一番安価
■ W数が低く節電できる
こちらの安永APシリーズはなんといっても見た目がオシャレですよね。
性能も十分で、このブロワーの強みはというと「本体価格、W数も一番少ないため多くの電力を節約する」ことができます
以前の安永LPシリーズはダイヤフラム故障が多い印象だったのですが、こちらのAPシリーズは改善されダイヤフラムの故障が減り、とても長持ちするようになりました。
デメリット!フィルター、パッキンが脆い
デメリット
■ フィルター、パッキンが脆い
■ ランニングコストがかかる可能性がある

上がフィルターで下がパッキンの写真です。

パッキン、フィルターを外して清掃をおこなうのですが、パッキンがペラペラでちぎれてしまうのと、数年でフィルターがボロボロになります。
パッキンやフィルターを無償で取り替えてくれる管理業者だと特に問題ありませんが、費用がかかってしまう場合は、コストパフォーマンスが悪くなる可能性があります。

満足度 | |
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価格 | |
フィルター強度 | |
耐久性 |
取り付け方法はコンセントに差し込むだけ

■ アース工事が不要
■ 誰でも取り付け可能
■ 5分で作業完了
紹介したブロワーは全て取り付け方法は同じでとても簡単。
購入したけど取り付け方が分からないよと思われる方もいるかも知れませんが、届いた箱から新品のブロワーを取り出し、古いブロワーを撤去し、新しく届いたブロワーを同じように設置しコンセントを差し込むだけです。
ブロワーの設置場所
■ 水平な場所に設置する
■ 日陰で風通しが良いところ
■ 浸水、雪が積もらない場所
■ 浄化槽から10メートル以内の場所
■ 曲がり箇所は5箇所以内に納める
昔の施工の場合、水平に設置することが困難な場合があります。そのような場合はブロックなどを下に敷き、必ずブロワーが平行になるように設置しましょう。
ブロワーは雨に対しては問題ありませんが、水に浸かってしまうと故障してしまうので、浸水する可能性がある場合は、ブロワーを浸水しない程度に少し高い場所に設置することをおすすめします。
ブロワー交換時は多少のニオイがでる
■ ブロワー交換時はニオイがでる
■ 微生物が撹拌されニオイがでる
■ ニオイが気になる場合はシーディング剤
ブロワーを交換すると一時的にニオイがでます。
死滅した好気性微生物が撹拌され、正常な状態に戻るまで時間がかかるからです。
ニオイが出ることは異常なことじゃないのでびっくりしないでね。
それでもニオイが気になるという方は、「シーディング剤」を取り替え時に投入することをおすすめします。
シーディング剤には、槽内の微生物を活性化させるだけじゃなく「脱臭効果」もあります。
使用方法も簡単で、小分けになっているシーディング剤をトイレにそのまま流すだけでOKです。

全国の管理士のリアルな声を参考までに
下のアンケートは私が開いているLINEオープンチャットで、現役の浄化槽管理士の方に投票してもらった結果です。
オープンチャットへの参加は誰でもOKなので、浄化槽に興味ある方はぜひご参加下さい。

フジクリーンと日東工器が人気のようですね。
まとめ
紹介した商品はどれもおすすめなので迷っている方はこの中の3機種から選んでもらってOKです。
ただ、どうしても機械モノなので「個体差によって壊れやすい、壊れにくい等の当たり外れ」はあります。ご理解下さい。
ネットだと安く購入できますが、管理業者によってはご自身で購入、交換した場合、後のサポート(保証)がない場合もあります。
少し費用がかかっても地元の業者に依頼すると、後々のサポートがしっかりしていることもあるので、一度確認しておくことをおすすめします。
ブロワーが壊れる原因はさまざまです。
配管の距離や平行に設置されているか、電圧は安定しているか配管の詰まりはないか、などなど。
ブロワーは消耗品で、「いつか必ず壊れる」ということを頭の隅に入れておきましょう。
以上が現役浄化槽管理士のおすすめブロワーでした!!
現場からは以上です!
ブロワーの風量は「40ℓ~」選べます。
必ず浄化槽の型式に合った風量を選んでください。