現場経験豊富な浄化槽管理士が厳選!おすすめ1口ブロワー3選!
「浄化槽ブロワーが故障して、悪臭が出てしまって困っている」という方に向けて、現場経験豊富な現役浄化槽管理士の私が、おすすめのブロワーをご紹介いたします。
現在、市場には多くのブロワーメーカーがあり、どれを選べばいいのか悩んでしまう方も多いと思います。
そこで、私が実際に使用し、「効果的な運転ができると確信している1口ブロワーを3台に厳選」しました。
これらのブロワーを使用することで、浄化槽の運転をより安定かつ効率的に行うことができます。
ぜひ、お試しいただき、ニオイの出ない清潔な環境を手に入れていただければと思います。
結論からいうと、ブロワー選びで迷っている方には、以下の3機種をおすすめします。
■ フジクリーン
EcoMac40~100ℓ

■ 日東工器
メドーLA40~100ℓ

■ 安永
AP-40~100ℓ

ブロワーとは、浄化槽に欠かせない「微生物に酸素を供給する機械」です。
私は現場で毎日15台ほどのブロワーを見ており、自信を持っておすすめできる「3種類のブロワー」を選びました。
今回紹介していない他の商品も悪くはないのですが、紹介する3台が一つ頭抜けています。
各機種のメリットやデメリットについて詳しく解説し、あなたにぴったりのブロワー選びの参考になれば幸いです。
▼なぜ1口、2口のブロワーがあるのか?理由が分かる詳細記事はこちら
ブロワーは年中無休、24時間稼働するため、省エネ性能が重要です。
この記事では、省エネタイプのブロワーを3種類紹介し、「電気代が安い順」に並べました。
計算はすべて「風量40ℓ」で行っています。現在お使いのブロワーの風量を確認して、比較してみてください。
1. AP-40 27W 24時間で17.50円
2. LA-40 29.5W 24時間で19.12円
3. EcoMac40 32W 24時間で20.74円
第1位フジクリーンEcoMac40~100ℓ

メリット
■ 静音
■ 高性能、省エネ
■ 修理が簡単
■ メンテナンスが楽
■ フィルター強度あり
■ 設置場所を選ばない
フィルターカバーが簡単に開閉できるため、「フィルター清掃が非常に容易であり、手入れがしやすく」なっています。
また、フィルターの強度も高く、長期間使用しても破損することがないため、メンテナンスがとても楽に行えます。
このブロワーが圧倒的におすすめ!
ブロワーには「必ずフィルターが搭載」されています。
フィルターの役割は、ゴミやホコリをキャッチして本体内部や配管に溜まらないようにすることです。
もし本体内部にホコリやゴミが溜まってしまうと、ブロワーに負荷がかかって熱がこもってしまいます。
また、配管にホコリが入り込むと配管が詰まったり、ブロワーの風量が低下したりする可能性もあります。
風量が低下すると、槽内の微生物に酸素を十分に供給できなくなり、汚水の処理が追いつかなくなってニオイや水質悪化の原因になります。
そのため、フィルターの清掃は重要なメンテナンスの一つです。
下の動画では、ホコリが詰まった場合の対処方法を解説しています。興味のある方はご覧ください。
ブロワーにとってフィルターはとても大事な役割があり強度も重要ということです。
なぜブロワーが必要?と思われた方はこちらで詳しく解説しています。

フジクリーンブロワーは、フィルター清掃の際にドライバーが不要で、「フィルターカバーを簡単に開閉」することができます。
後に紹介する2つの機種は、フィルター清掃の際にはドライバーが必要なので、注意が必要です。
フィルターも丈夫で長持ち!
デメリット!ボディが剥げてくる

デメリット
■ ボディが剥げる
■ 見た目が悪くなる可能性がある
ブロワーの設置場所や使用状態、長期間の使用により、外側のボディが剥げてしまうことがあります。
しかし、見た目が気になるだけで、「吐出される空気量には影響がない」ため、ご心配なく。
もし見た目が気になる場合は、通気性の良い場所に設置し、カバーを使用することで、剥げを防ぎ、長持ちさせることができます。

満足度 | |
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フィルター強度 | |
価格 | |
耐久性 |

第2位日東工器LA-40~100ℓ

メリット
■ 省エネ
■ 唯一無二のピストン式
■ 高耐久、高性能
■ フィルター強度あり
メドーブロワーは「唯一無二のピストン式ブロワー」という点で、他の2機種と大きく異なります。
リニア駆動フリーピストン方式を採用しており、高耐久性が特徴です。他のブロワーと比べて、より壊れにくいタイプになっています。(※完全に壊れないわけではありません。)
他の2機種は、消耗部品であるダイヤフラムがゴムで作られています。
気温や天候、内部の熱などの影響で、いずれは劣化して故障する可能性があります。
また、フィルターを清掃する際にはドライバーが必要ですが、ホコリやゴミをキャッチする「フィルターも丈夫」に作られています。
デメリット!故障した際に余計な出費がかかる

デメリット
■ まれに異音がする
■ ピストンの芯がズレると修理費がかかる
■ 風量が大きくなるにつれて本体が大きくなる

写真は新品のピストン部品です。
矢印の部分が擦れている場合、「本体の芯がズレているため、交換が必要」になります。
厳密に言えば、修理は可能ですが、特殊な道具を使用する必要があるため、余計な費用がかかってしまいます。
故障した場合は、基本的には新品交換をおすすめします。設置する際は、必ず水平な場所に設置してください。
そうすることで、ピストンがズレる原因を減らすことができます。
下の動画では、芯の調整方法を紹介しています。興味のある方はぜひご覧ください。
時々、古くなって故障が近づくと、「異音」が発生することがあります。
異音に関しては、書斎や寝室の近くにブロワーが設置されている方からの報告が多い印象です。
音は、気になる人にとってはかなり気になるものなので、デメリットと言えます。
下の動画では、「異音がある場合のメドーブロワー」を「騒音計で測定」しているので、どの程度の音がするのかを参考にしてください。
デシベルについては下記の記事を参考にしてみて下さい。
風量が大きくなるとこちらのように本体も大きくなっていきます。
こちらの「風量は80ℓ」です。


満足度 | |
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フィルター強度 | |
耐久性 | |
価格 |

第3位安永AP-40~100ℓ

メリット
■ オシャレ
■ 本体価格が安価
■ W数が低く節電できる
■ 低騒音
■ 耐久性アップ
■ 省エネ、コンパクト
安永のAPシリーズは、その見た目のオシャレさが魅力的ですね。
しかも、性能も十分で、このブロワーの特徴は、「本体価格とW数が一番少ないため、多くの電力を節約できる」という点です。
以前の安永LPシリーズでは、ダイヤフラムの故障が多い印象がありましたが、このAPシリーズでは改善されダイヤフラムの故障が減り、長持ちするようになりました。
デメリット!フィルター、パッキンが脆い
デメリット
■ フィルター、パッキンが脆い
■ ランニングコストがかかる可能性がある

上がフィルターで下がパッキンの写真です。

使用中にパッキンがペラペラになったり、フィルターがボロボロになることがあります。
管理業者が無料でパッキンやフィルターを交換してくれる場合は、コストを気にする必要はありませんが、費用がかかる場合はコストパフォーマンスが悪くなってしまう可能性があります。
また、パッキンやフィルターの清掃間隔を短くすることで、耐久性を向上させることもできます。
必要に応じてパッキンやフィルターを交換することで、ブロワーの劣化を防止できます。

満足度 | |
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価格 | |
フィルター強度 | |
耐久性 |

取り付け方法はコンセントに差し込むだけ

■ アース工事が不要
■ 誰でも取り付け可能
■ 5分で作業完了
紹介したブロワーは全て取り付け方法は同じでとても簡単。
「取り付け方が分からない」と不安に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、心配ご無用です。
電気工事の資格がなくても、新しいブロワーを箱から取り出し、古いブロワーを撤去して、新しいブロワーを同じように設置し、最後にコンセントを差し込むだけで簡単に取り付けることができます。
ブロワーの設置場所
■ 水平な場所に設置する
■ 日陰で風通しが良いところ
■ 浸水、雪が積もらない場所
■ 浄化槽から10メートル以内の場所
■ 曲がり箇所は5箇所以内に納める
昔の施工の場合、水平に設置することが困難な場合があります。そのような場合はブロックなどを下に敷き、「必ずブロワーが平行」になるように設置しましょう。
雨に対してはそれほど問題ありませんが、水に浸かってしまうと故障してしまうので、浸水する可能性がある場合は、ブロワーが浸水しない程度に少し高い場所に設置して下さい。
交換時は微生物が一時的に撹拌されニオイが発生する
■ ブロワー交換時は多少のニオイがでる
■ 微生物が撹拌される
■ ニオイが気になる方はシーディング剤を使用する
ブロワーを交換すると一時的にニオイがでます。
死滅した「好気性微生物が撹拌され、正常な状態に戻るまで時間がかかる」からです。
ニオイが出ることは異常なことじゃないのでびっくりしないでね。
それでもニオイが気になるという方は、「シーディング剤」を取り替え時に投入することをおすすめします。
シーディング剤には、槽内の微生物を活性化させるだけじゃなく「脱臭効果」もあります。
使用方法も簡単で、小分けになっているシーディング剤をトイレにそのまま流すだけでOKです。

全国の管理士のリアルな声を参考までに
下のアンケートは私が開いているLINEオープンチャットで、現役の浄化槽管理士の方に投票してもらった結果です。
オープンチャットへの参加は誰でもOKなので、浄化槽に興味ある方はぜひご参加下さい。

フジクリーンと日東工器が人気のようですね。
まとめ
紹介した3つのブロワーは、どれもおすすめできます。
ただし、機械には個体差があり、壊れやすいものや壊れにくいものが存在することをご理解ください。
インターネットで購入すると安価になることがありますが、「管理業者によっては自己購入や自分で交換した場合に保証がない」ことがあります。
地元の業者に依頼すると、少し費用がかかる場合はありますが、後々のサポートがしっかりしていることがあるため確認しておくことをおすすめします。
ブロワーが壊れる原因はさまざまで、配管の距離や平行に設置されているか、電圧が安定しているか、配管の詰まりがないかなどが挙げられます。
ブロワーは「消耗品であり、いつか必ず壊れる」ということを頭に入れておくことが大切です。
以上が現役浄化槽管理士のおすすめブロワーでした!
現場からは以上です!
ブロワーの風量は「40ℓ~」選べます。
必ず浄化槽の型式に合った風量を選んでください。