クボタモアコンパクト型浄化槽KZ型の解説!
クボタモアコンパクト型浄化槽KZ型は、一般家庭や小規模事業所に適した浄化槽として、業界でも高い評価を受けています。
しかし、使用頻度が高いと詰まりが発生し、適切な維持管理が必要です。
そこで本記事では、クボタKZ型の維持管理方法を解説します。
具体的には、「定期的な点検方法、手軽にできる詰まり解消方法」まで幅広く紹介します。
また、トラブル発生時の対処法も紹介します。
これらの情報をしっかりと把握することで、長期にわたり安心してクボタKZ型を使用できるようになります。
浄化槽について詳しく知りたい方や、クボタKZ型の維持管理について不安がある方は、必見の内容となっています。
■ 処理方式は?
■ 管理ポイントは?
■ ブロワーの風量は?総容量は?
下の動画では、高負荷の現場での詰まりを解消しています。
クボタ浄化槽は非常にコンパクトで、現在の浄化槽業界においてはNO.1のコンパクトさを誇っています。
単独浄化槽からの転換も容易に行えます。
担体流動ろ過循環方式
処理方式は「担体流動ろ過循環方式」です。
処理性能
・放流水のBOD 20mg/L以下
・T₋N 20mg/L以下
・SS 1520mg/L以下
管理ポイント
汚水の流れを番号順に解説します。


水が槽内をグルグルと時間をかけて流れることと、「逆洗が不要な浄化槽」です。
型式は「担体流動処理方式」です。
「8から1には返送装置が付いており、汚泥が先に回ってしまっても最初の槽に汚泥を返送する仕組みになっています。

内部構造がわかるようにリンクも貼っておきます。
クボタKZ型、NO1詰まりポイント
モアコンパクトのデメリットはとにかく詰まりやすいことで、この動画では詰まりの解消方法を解説しています。
KZ型やKZⅡ型の浄化槽において、一番詰まりやすい箇所は、番号でいうと「1番」です。
この槽は、好気的な処理が行われる「好気ろ床槽」と呼ばれるもので、常に空気が送り込まれ、撹拌されている槽になります。
しかし、使用頻度が高くなると、汚泥が濃くなったり、トイレットペーパーや食べカスなどの沈殿物が散気管に詰まり、「撹拌が停止してしまう」ことがあります。
この状態になると、浄化槽の処理性能が低下し、臭いや詰まり、水位上昇が発生してしまう恐れがあります。

詰まっている状態↑
配管が詰まってしまうと、浄化槽内の微生物が空気不足に陥り、活性汚泥が不足することで、浄化がうまくいかず、「スカムと呼ばれる物が発生」する可能性が高くなります。

詰まり解消後!
1番の詰まりの抜き方

一度詰まってしまう箇所があるため、現場での細工がおすすめ。
ブロワーに繋がっている配管の吹き出し口にホースを接続し、「水圧を利用して詰まりを解消」することができます。
この方法により、浄化槽全体の詰まりを効果的に解消することができます。
この浄化槽は、設置が容易でコンパクトな一方で、デメリットも存在します。
デメリット
■ 使用頻度が多いと汚れが流出する
■ 使用人数が多いと処理が追いつかない
コンパクト浄化槽のデメリットとしては、使用頻度が高くなると液体と固形物が分離できずに汚れが流出してしまうことがあります。
また、維持管理方法の講習会が開催されることもあるほど、「専門的な技術が必要」になります。
下の動画は移動床式ろ過槽の詰まり解消動画で、あまり詰まらない箇所が詰まっていた様子がわかります。参考にしていただけると幸いです。
5人槽ブロワーの風量60ℓ
■ 5人槽 60ℓ
■ 7人槽 80ℓ
■ 10人槽 120ℓ
適切な風量のブロワーを取り付けることで、効率的かつ適切な処理が行われるようになります。

5人槽の総容量は1.406㎥
汚水の流れる順に容量紹介。
■ 好気ろ床槽 0.105㎥
■ 沈殿分離槽 0.432㎥ 流入
■ 嫌気ろ床槽 0.528㎥ ↓
■ 担体流動槽 0.205㎥
■ 移動床式ろ床槽 0.067㎥
■ 処理水槽 0.054㎥
■ 消毒槽 0.015㎥ 放流
合計すると1.406㎥です。
その他の総容量
■ 7人槽 1.955㎥
■ 10人槽 3.219㎥
まとめ
クボタ浄化槽は、業界でも非常に人気が高く、コンパクトな浄化槽として広く知られています。
しかし、頻繁に使用すると詰まりが生じ、汚水が流出するというデメリットがあることも事実です。
私の個人的な感想としては、小さすぎるという印象を受けます。
コンパクト浄化槽は、維持管理方法について講習会が開かれることもあるほど、専門的な技術が必要とされることもあります。
最後まで見て頂きありがとうございます。